令和2年夏、教育現場が軒並みコロナ禍への対応に追われる中、いち早くオンラインでの技術科教員研修会開催に踏み出した学校があります。島根大学教育学部附属義務教育学校です。

技術科の教鞭をとる森下先生を中心として、教育機関関係者は勿論、教材・DIY業界関係者をも巻き込んでの新たな試みを実現。

2021年度からの中学校・新学習指導要領全面実施に先駆け、合板DL・モジュール木工キット🄬「Kism(キズム)」や設計ソフト「caDIY3D-X(キャディースリーディークロス)」を駆使した先進的な授業づくりに取り組む森下先生に、caDIY3Dスタッフがお話を伺いました。

授業でのcaDIY3D-Xの使用方法 ~ 構想して設計をまとめる

スタッフ

森下先生の授業ではcaDIY3D-Xをどんな風に使っていらっしゃるのか、まずはあらためてその辺りから教えて頂けますか。

森下先生

僕は中学校技術・家庭の技術分野の教員です。義務教育で唯一テクノロジーに関して扱っている教科を担当しています。
その教科の中に「材料と加工の技術」という内容があるんですね。
昔だったら「木材加工」とか言っていた内容なんですけど、その中でcaDIY3DーXを使わせてもらっています。

森下先生

これまでは例えば、皆、同じ本棚を同じように作るっていう授業の形が長く続いていたんですけど、最近は「自分で生活の中に問題を見いだして、そこに課題を設定して、その解決策として設計してものを作る」という風な形の授業になってきているんです。特に新学習指導要領ではそういう流れなんですけど、その中の「構想して設計をまとめる」っていうところでcaDIY3Dを使っています。

スタッフ

授業の進め方が変わってきているんですね。

caDIY3D-Xを用いた授業風景1
森下先生

授業ではまず、日常生活の問題を見いだすところから始めて、問題発見/課題設定/解決策っていうのをずっと最初の時間からおさえおさえやっていく。その流れの中で、生徒達はそれぞれに作りたいものを、caDIY3Dを使って構想・設計してから、作っていきます。

森下先生

僕の授業では合板DL・モジュール木工を扱っているので、caDIY3Dの材料データを合板DL・モジュール木工用のデータに書き換えて利用しています。

頭で考えるというより、操作しながら手で考えるような感覚

スタッフ

技術科の授業に当設計ソフトを導入するきっかけや決め手となったのは、
どういったところからだったのでしょうか。

森下先生

きっかけとしては、実はcaDIY3Dから始まったんじゃなくて、先に合板DL・モジュール木工というものに出会って、それを授業に取り入れようとしていたんですね。
で、いろいろ商品を扱っているお店の中でオフ・コーポレイションのwebサイトを見ている時に、「あ、なんか設計ソフトがあるぞ」と。それで、caDIY3Dの無料試用版を使ってみたんですよ。そしたらなんか面白いじゃないのっていう。

インタビューを受ける森下先生1
森下先生

特に、頭で考えるというより、操作しながら手で考えるような感覚があったので、合板DL・モジュール木工ともすごく親和性が高いなと思って。じゃあ授業の中で、設計の場面でcaDIY3Dが使えるかな、と。

森下先生

最初の年は何人かの作業進度が早いような生徒達に、「こういったものもあるから使ってみる?」くらいの感じで使わせたんですよ。そうしたら、そんなに説明もしないうちに生徒達が結構使って、それなりの図面を描いているのにすごくビックリしました。今の子たちって紙で図を描いたりまっすぐな線を引いたりとかが苦手なんですけど、そういったことがある程度カバーできるのも良いなあと感じましたね。

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