森下博之先生インタビュー

「アイデアを練って構想をまとめる」という作業が、パソコンの中で出来る

スタッフ
スタッフ

教材としてcaDIY3D-Xを使用した感想はいかがでしょうか。

森下先生
森下先生

今年度から、生徒1人が1つのパソコンでずっと設計できるようにして、caDIY3D-Xを本格的に授業へ導入しています。
それで、caDIY3Dは単に設計ソフトというよりは、構想・アイデアをまとめるためのソフトかなって思えるようになってきました。

森下先生
森下先生

最終的に設計がまとまるんだけど、「パソコンの画面の中でアイデアを練って、ああでもないこうでもないと試行錯誤して、構想をまとめていって、最終的に設計図も出来ちゃった」みたいなソフトかなと感じています。

スタッフ
スタッフ

確かにcaDIY3D-Xは単に設計するだけではなく、試行錯誤やシミュレーションソフトとしても利用できますね。

森下先生
森下先生

去年までは、スチレンボードで生徒達に試作品を作らせていて、それが「アイデアを練る・構想をまとめていく」っていう段階だったんですけど、その段階ってすごく時間がかかっていたんですよ。

森下先生
森下先生

スチレンボードを切って、合わせて、だけどうまくつかない、とかね。でもその「アイデアを練って構想をまとめる」という作業が、caDIY3Dを使えば全部パソコンの中で考えながら出来ちゃうっていうのが、すごく衝撃的なことで。
僕は今までCADって、どっちかというと清書するようなソフトのイメージしかなかったんですよ。

森下先生
森下先生

頭の中で既にほぼあるものを、清書しながら形作っていくという。でもcaDIY3Dはそうではなく、考えること自体を生徒達が画面上で出来るっていうのが、すごいなあと。
僕がやっている合板DL・モジュール木工で実物を扱うのと本当に同じようなことが、コンピュータの中で出来るのが1番のメリットだと感じます。合板DL・モジュール木工に限らず、一枚板の設計の場合も楽だと思いますよ。

森下先生
森下先生

設計したものが印刷出来るのも良いですよね。生徒達のまとめにも、三面図機能で印刷した図面を使っています。見いだした問題、設定した課題、解決策等と図面をあわせて生徒に記入させるまとめに利用しているんです。製作するだけじゃなく、それにどんな工夫を入れたのか、どういう価値があるのか等を書いて、caDIY3Dの図面や製作物の写真と一緒にまとめています。

図面を通して、考え・イメージを伝えあえる

スタッフ
スタッフ

授業にcaDIY3D-Xを活用することで、どのような効果が得られているとお感じですか。

森下先生
森下先生

「線を描くこと、立体を描くことで精いっぱい」とか、それが難しいから「自分のイメージを相手に伝えられない」っていう生徒が以前は普通にいたんですが、そこのハードルはすごく低くなったと思いますね。

森下先生
森下先生

パソコンの中で全部、図を描いて、立体もいろんな角度から見ることが出来て、画面上で確認できるのが、今までにない形かなあと。

森下先生
森下先生

お互いのイメージ・考えに対して生徒達が画面を見ながら意見を交換したり、うまくいってない友達がいたら「これこうするんだよ」と、caDIY3Dでの設計についても教えあったりしている。コロナで臨時休校とかもあったから、あらためてそういう場面に「やっぱり学校ってこうだよね」って感じる部分もありますね。

スタッフ
スタッフ

コミュニケーションツールとしての側面もあるんですね。

森下先生
森下先生

以前なら生徒達は「本当にこれ出来ているのかな?」っていう疑問を持ちながら、確認のために図面を教員に持ってきたりしていたわけですが、その辺りの確認は生徒達自身がcaDIY3Dの木取り図なんかで出来てしまう。あとは教員の方で木取り図を見て、使用する材料の制限に合っているかどうかだけ、確認すれば良いですから。確認作業の負担が減って楽になれば、教員としてもその分、他のことに力がまわせます。